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報道関係資料 2010年11月19日

2010年11月19日日本潰瘍学会にて発表
ブロッコリースプラウトの「スルフォラファン」に
脳梗塞、心筋梗塞予防薬の副作用軽減効果が期待

 ブロッコリーの新芽(スプラウト)に含まれる有用成分スルフォラファンに、脳梗塞、心筋梗塞の予防薬として使われる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の副作用を軽減する効果が確認されました。本研究結果は、東京理科大学薬学部の 谷中昭典教授らによるもので、2010年11月19日に日本潰瘍学会にて発表されます。

【背景と目的】
 脳梗塞や心筋梗塞予防のため、血栓の形成を防ぐ薬としてアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の投与が行われている。しかし、これには小腸粘膜に炎症を起こし、潰瘍を引き起こす副作用があることが問題視されており、その予防法は未だ確立されていない。本研究では、ブロッコリーの新芽(スプラウト)に含まれる有用成分「スルフォラファン」に注目し、小腸粘膜の炎症及び潰瘍の予防効果について検証した。

【方法】
<実験1> ラットの胃上皮細胞にスルフォラファンと非ステロイド性抗炎症薬を投与し、細胞に与えるダメージや抗酸化酵素の発現誘導効果について測定した。

<実験2> スルフォラファンを2日間経口投与したマウスに、非ステロイド性抗炎症薬を 皮下投与し、小腸組織の炎症の程度を測定した。

【結果】


<実験1> スルフォラファン投与無し(ー)では、非ステロイド性抗炎症薬の濃度依存的に生存率が低下したのに対して、スルフォラファン投与有り(+)では、非ステロイド性抗炎症薬を高濃度に投与しても生存率を維持することができた。またそれは、スルフォラファンが「HO-1」という抗酸化酵素の発現を誘導したことに起因することが示唆された。


<実験2> スルフォラファンを経口投与したマウスでは、投与していないマウスに比べて小腸組織の炎症が抑えられた



※1 MPO酵素活性
免疫に関係する酵素で、炎症が起こると増加する。

※2 レバミピド
従来、胃の粘膜を保護する薬として使用されてきたが、小腸の炎症にも効果があることで最近注目されている。

■谷中教授コメント
 ブロッコリーの新芽(スプラウト)に含まれる有用成分スルフォラファンには、解毒機能を向上させたり、体の酸化ストレス応答能を強化する働きがあることが 知られており、がん予防効果やピロリ菌殺傷効果など、多くの研究が報告されています。今回の非ステロイド性抗炎症薬による小腸潰瘍への効果は、これまでに確認されていないスルフォラファンの新たな機能性と言えます。

 脳梗塞や心筋梗塞の予防のため、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬を 常用している人は、国内に1,000万人以上おり、その1~2割は小腸に副作用が 生じていると考えられます。 毎日飲む薬の副作用を食品で防ぐことを提案する今回の報告は、患者への負荷の 少ない予防法として非常に有意義なものです。また本研究では、現在非ステロイド 性抗炎症薬の副作用予防効果が期待されている薬「レバミピド」についても比較試験を行い 、同様の成果を確認することができました。スルフォラファンとレバミピドでは作用機構が 異なり、スルフォラファンは12時間以上(恐らく72時間程度)と長時間効果が持続することが 期待できます。

■用語解説
ブロッコリースプラウト
1997年に米国ジョンズ・ホプキンス医科大学教授のポール・タラレー博士が、がん予防研究の過程で開発した野菜。有用成分スルフォラファンを高濃度に含む。日本では村上農園が同大学とライセンス契約を結び、生産・販売を行っている。

スルフォラファン
ブロッコリースプラウトに含まれる有用成分。体の解毒酵素や抗酸化酵素の活性を高め、がんや様々な疾患の予防効果が期待されている。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称。アスピリン、インドメタシン、イブプロフェンなどがある。心筋梗塞、脳梗塞のリスクの高い人が予防のために服用するケースが多い。副作用として、小腸の炎症や潰瘍を引き起こすことが問題視されている。

脳梗塞・心筋梗塞
血管が細くなったり、つまったりすることで、脳や心臓に酸素や栄養が送られなくなり、細胞が障害を受ける病気。脳卒中や心臓病の主要因で、どちらも死因となるため、症状が現れた人には予防のための薬が処方される。

※村上農園では、2006年から東京理科大学谷中教授に研究助成を行っています。

【この資料に関するお問い合わせ先】
(株)村上農園 営業開発部 担当:中村昭子/福嶋治
TEL:0475-54-2626 / FAX:0475-54-3285 / email: