株式会社 沖縄物産企業連合(本社:那覇市、代表取締役社長:山城加寿)と株式会社 村上農園(本社:広島市、代表取締役社長:村上清貴)は12月5日に株式会社 沖縄村上農園を沖縄県大宜味村に設立。同村が現在建設中の企業支援賃貸工場にて豆苗(とうみょう)を生産、2013年6月より出荷を開始します。
夏期の高温や台風、水不足、農業適地の不足など、沖縄県農業を取り巻く環境は非常に厳しく、特に夏期の葉物野菜はその多くを県外からの移入に頼っています。その結果、他県に比べ価格が高い上に、県産の鮮度の高い野菜を消費者が買うことができない状況となっています。こういった問題を解消するため、当社では経済産業省の補助事業である大宜味村「企業支援賃貸工場」に進出し、植物工場での野菜生産を計画。沖縄での栽培に適し、美味しくて栄養価の高い緑黄色野菜「豆苗」を「戦略野菜」と位置づけ、県外からの移入野菜を代替することで県内の緑色葉物野菜市場の10%のシェア(約1億円)を2017年迄に達成したいと考えています。
生産を担当する(株)沖縄村上農園は、豆苗・スプラウト業界の国内最大手(株)村上農園からの出向者により栽培技術を全面導入。初年度から安定した生産を確保するとともに販売については(株)沖縄物産企業連合の地元ネットワークをフルに活用することで3年以内の黒字化を目指します。
現在大宜味村が建設中の企業支援賃貸工場の植物工場棟は、台風や塩害等を考慮した堅牢な建物であり、自然環境に恵まれ水質が良く水量が豊富な同村は、野菜生産にとってまさに好適地です。当社が同村産の野菜生産を事業として成功させることで地元雇用の拡大、ひいては沖縄県農業のモデルケースとして農業活性化の起爆剤となり、県産野菜の生産量が飛躍的に拡大することを期待しています。
<豆苗について>
中国や台湾では、ポピュラーな野菜ですが、日本では1970年以降に一部の中国料理店などで高級食材として使われ始めました。
その後、1995年頃から植物工場で生産されたものがスーパーなどの量販店でも販売されるようになり、ほうれん草や小松菜よりβカロテンやビタミン類を豊富に含む栄養価、アク抜きが不要で調理方法が簡単なこと、和洋中を問わず様々な料理にマッチする等の理由からお子様のおられる家庭からひとり暮らしで栄養が偏りがちな方々まで手軽な緑黄色野菜としてご活用いただいています。
また、豆苗は残った根と豆の部分を水に浸しておくと、1週間程度で再収穫ができるため、エコで経済的な野菜として、家庭で楽しみながら育てることも可能です。
現在、沖縄県内で販売されている村上農園社製豆苗は、主に山梨県産や福岡県産のものが流通しています。
- 資料 -
【沖縄村上農園 概要】 | |
会社名: | 株式会社 沖縄村上農園 |
本 社: | 沖縄県国頭郡大宜味村字塩屋1306-72(塩屋湾外の埋め立て地、結の浜) |
資本金: | 1000万円 |
代表者: | 山城加寿 |
従業員: | 設立時は10名程度 |
事業内容: | 豆苗・スプラウトの生産・販売 |
【沖縄物産企業連合概要】 | |
創 業: | 2001年7月12日 |
本 社: | 那覇市金城3丁目8-11ゆいビル2F |
代表者: | 山城加寿 |
売上高: | 25億3,000万円(2012年2月期) |
事業内容: | 沖縄物産の卸及び小売業 |
事業所: | 本社(那覇) 営業所(東京、大阪、名古屋、福岡、台湾) 直営店(東京3箇所、埼玉、大阪、兵庫、愛知、沖縄) |
【村上農園 概要】 | |
創 業: | 1978年1月10日 |
本 社: | 広島市佐伯区五日市中央6丁目1888-1 |
代表者: | 村上清貴 |
売上高: | 40億円(2012年12月期見込) |
事業内容: | かいわれ大根、スプラウト、豆苗など発芽野菜の生産・販売 |
事業所: | 本社・研究開発部(広島) 生産センター(広島2箇所、千葉、神奈川、山梨、静岡、三重、福岡) 営業所(千葉、大阪、広島) |
【企業支援賃貸工場概要】 | |
所 在 地: | 沖縄県大宜味村 |
事業名称: | 大宜味村企業支援施設整備事業 |
事業内容: | 企業支援施設整備 |
敷地面積: | 18,850? |
延床面積: | 5,200? |
企業支援施設: | 1,300?/室×2室/棟×2棟(植物工場用と工場棟) (うち沖縄村上農園賃貸分は、植物工場棟の2600?) |
構 造: | 鉄筋コンクリート造(RC造) |
【沖縄県大宜味村概要】
大宜味村は、沖縄本島北西部に 位置し、県都那覇市から約87km、北部の拠点都市である名護市からは約22kmの距離にあります。村のほぼ中央には300?360mの山々が連なり、総面積の76%が森林となっています。この豊かな自然に育まれた湧水・地下水などが多く、豊富で、ミネラル分の多い良質な「水資源」を有します。 世界最長寿国である日本国の中でも長寿地域として知られる沖縄県にあって、一番の長寿の村としてつとに有名です。