有用成分「スルフォラファン」を高濃度に含むブロッコリー スプラウトを開発された米国ジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士が、3月10日に95歳で逝去されました。
ポール・タラレー博士は、長年がんの予防研究に従事される中で、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンという成分に、抗酸化や解毒といった体の防御機能を高め、がんを予防する働きがあることを世界で初めて発見。その後、ブロッコリーの品種や育成方法によってスルフォラファンの濃度が異なることを突き止め、スルフォラファンを高濃度に含むブロッコリー スプラウトを開発しました。
日本においては、1999年に当社・村上農園と国内唯一のライセンス契約を締結。博士は、高濃度にスルフォラファンを含む本物のブロッコリー スプラウトの生産ノウハウを直接当社にご指導くださいました。当社のブロッコリー スプラウト、ブロッコリー スーパースプラウトのパッケージに付いている黄色の「ブラシカマーク」は、博士が定めた認定基準をクリアした、成分量が確かな商品であることを保証する印として、国内外で広く認識されています。また、博士は幾度となく来日して講演会を開くなど、日本ではまだ認知度の低かったスルフォラファンの機能性に関する啓蒙にご尽力され、その活動は日本におけるブロッコリー スプラウトの普及につながりました。
故人のご功績に深く敬意を表するとともに、あらためてお悔やみを申し上げ、心からご冥福をお祈りいたします。
≪ポール・タラレー博士の略歴≫
1923年、ドイツ・ベルリンで生まれる。第二次大戦中の1940年にヨーロッパからアメリカに渡り、17歳でマサチューセッツ工科大学に入学。生物物理学を専攻後、シカゴ大学、エール大学を経て、医学の道を志す。1963年には40歳の若さでアメリカ医学界の最高峰ジョンズ・ホプキンス大学医学部の薬理学教授に就任。2005年には、がんの予防に関わる長年の研究活動が評価され、食品成分の有効性と医学を関連付けた研究に贈られるライナス・ポーリング賞を受賞。食物に含まれる有用成分で疾病を予防する「ケモプロテクション」という考え方を提唱し、ジョンズ・ホプキンス大学内の研究機関「ケモプロテクション・センター」の設立に貢献した。