村上農園は、特許や技術をもとにした「オンリーワン」商品にこだわり、ライセンス契約による国内外企業とのコラボレーションを積極的に進めています。
1997年、米国ジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士が、発芽3日目のブロッコリーの新芽に高濃度に含まれるスルフォラファンという物質に、がん予防効果があることを学会で発表。この新芽は、タラレー博士によって「スーパースプラウト」と名づけられました。この情報をオレゴン州の関連会社から得た村上農園の創業社長、村上秋人と村上清貴(現社長)は、ブロッコリーも大根も同じアブラナ科であること、新芽の形状が似ており、がん予防効果に科学的な裏付けがあることなどに着目。
直ちに渡米してタラレー博士と交渉を重ね、日本国内における独占的ライセンス契約締結に至りました。 複数の大手日本企業がアプローチするなか当社がパートナーに選ばれた理由は、博士の高い技術要件をクリアする発芽野菜栽培に関するノウハウを、当社が持っていたことでした。 医学研究において全米トップにランクされる権威ある大学の信頼を得ることができたことは、「オンリーワン」であることと、「高品質」であることに、徹底してこだわる当社の企業の方向性を決定づけました。
2004年、広島大学との共同研究により、本来植物には含まれないビタミンB12を豊富に含む「マルチビタミンB12かいわれ」を開発し、発売を開始しました。 スルフォラファンを高濃度に含む「ブロッコリー スーパースプラウト」に次ぐ高成分野菜の第2弾として、当社の事業の柱のひとつとなっています。
2012年、村上農園は沖縄県に地元企業との合弁会社、(株)沖縄村上農園を設立し、翌年、村上農園の栽培技術を全面的に導入した最新鋭の豆苗専用植物工場、「沖縄村上農園大宜味生産センター」を開設しました。
夏の高温や台風被害で葉物野菜の不足に悩む沖縄県で、おいしく栄養豊富な「豆苗」を周年安定供給することは、県民の皆さまの健康維持・促進に大きな意義があります。村上農園にとって初の合弁事業であり、ライセンスビジネスモデルへの挑戦と考えています。